スマホ・スクリーンタイム

子どもがゲームをやめられない・やめさせると怒る。取り上げる前に決めたい時間と終わり方

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わかっている度 ★★☆ 中研究5本・公的資料3件を整理
ソファでスマホのゲームをする子どもの手元
Photo: Shixart1985 / CC BY 2.0 / Wikimedia Commons
AIによる調査公開された研究と公的機関のデータ・指針をAIが調べて整理しました(商品・教材の紹介はしていません。出典は末尾)。

「あと1回だけ」が終わらない。声をかけると怒り出す。そんな毎日に疲れて、ゲーム機を取り上げようか迷う親は少なくありません。研究からわかるのは、ルールが厳しいかどうかより、どう決めてどう伝えるかが関係しているということです。この記事では、ゲーム時間の決め方と、ゲームを終わらせる場面に絞って整理します。

3行でわかる

  1. 日本の10〜29歳の調査では、ゲームが1日1時間未満の人でも21.9%が「やめるべき時にやめられない」と答えた。やめにくさは珍しくない。
  2. 中高生の研究では、ルールの量より、一方的に押しつける伝え方の家庭で問題のある使い方が多い関連があった。
  3. 時間は子どもと決めて理由を伝え、終わりは「この試合まで」と区切りで約束する。取り上げはごほうびや罰に使わない。

01 結論から言うとゲームを取り上げれば、やめられるようになる?

取り上げるだけで問題が減るという研究結果はそろっていません。研究では、ルールの量より伝え方が関係していました。時間と終わり方を子どもと決め直すのが先です。

日本の調査では、ゲームが平日1時間未満の人でも、5人に1人ほどが「やめるべき時にやめられない」と答えていました。やめにくさは、多くの人に起きることです。

だから「やめられない」こと自体は、子どもの意志が弱い証拠ではありません。親ができるのは、やめやすい形を前もって作っておくことです。

ゲーム障害という病気については「ゲーム障害」とはどんな状態かの記事で、ルール全般の作り方は子どものスマホルールの作り方で詳しく整理しています。

02 研究とデータでわかっていることゲーム時間とやめにくさ、取り上げの効果はどう関係する?

ゲーム時間が長い人ほど「やめられない」と答える割合が高い傾向でした。また、ルールの有無より、押しつける伝え方やごほうび・罰としての使い方に、望ましくない関連が見られました。

21.9%平日のゲームが1日1時間未満でも「やめるべき時にしばしばやめられない」と答えた割合(10〜29歳、2019年)
45.5%同じ質問で、平日のゲームが1日6時間以上の人(10〜29歳、2019年)
44.3%「家庭のルールがある」と答えた高校生。保護者は58.3%で、認識にずれ(2025年度)
85.5%ネットを使う小学生(10歳以上)のうち、ゲームに使っている割合(2025年度)

久里浜医療センター(2019)[7]

ゲーム時間が長いほど「やめられない」が増える傾向でした。平日1時間未満で21.9%、3〜4時間で34.7%、6時間以上で45.5%でした。

対象: 全国から無作為に選んだ10〜29歳(回答5,096人) / 限界: 1回の調査で、時間が長いから「やめられない」のか、その逆かはわからない。厚生労働省の補助事業。

Bradtら(2023)[2]

親がゲームのルールを「一方的に押しつける」と感じている中高生で、問題のあるゲームの使い方が最も多くなっていました。理由を説明し、子どもの考えも聞く伝え方の家庭では、問題の点数がどれも最も低い傾向でした。

対象: ベルギーの中高生1,651人(平均14歳) / 限界: 1回の調査で、関連の大きさはとても小さい。ルールの多さそのものとの関連は強くなかった。

Nielsenら(2019)[1]

中高生の研究をまとめたレビューでは、どの関わり方も、問題のあるゲームの使い方を一貫して減らすとは言えませんでした。一方、家族のまとまりがある家庭では問題が少なく、親子の対立が多い家庭では多い関連がありました。

対象: ゲームについて9本の研究(中高生1万2,915人分) / 限界: 調査研究が中心で、制限の効果は研究によって良くも悪くもばらついた。

Tangら(2018)[3]

画面の時間をごほうびにしたり、罰として取り上げたりする母親の家庭では、子どもの平日の画面時間が長い関連がありました。時間を把握し、上限を決める家庭では短い関連でした。

対象: カナダの1歳半〜5歳62人と親 / 限界: ゲームに限らない画面全体の調査で、人数が少なく、小学生以上には当てはまらない可能性がある。

Hinikerら(2016)[4]

画面を終える場面のうち22%で子どもが不機嫌になりました。動画や遊びが自然に終わる区切りや、いつもの流れの中で終えると、切り替えが楽になっていました。

対象: アメリカの1〜5歳の家庭(28家庭の2週間の記録など) / 限界: 幼児の研究で、小学生以上のゲームで同じ結果になるかは確かめられていない。

03 まだわかっていないこと何時間までなら大丈夫か、決まった答えはある?

すべての子に当てはまる「何時間まで」の答えは、研究ではまだ出ていません。時間の長さより、生活への影響を見る考え方が中心です。

  • 10〜15歳の研究では、1日3時間を超える子で心の調子の指標がやや悪く、1時間未満ではやや良い関連がありました。ただし差はとても小さいものでした[5]。
  • 取り上げた場合と、話し合って決め直した場合を、同じ子で比べた実験はほとんどありません。
  • 「この試合で終わり」という区切りの効果は、幼児の研究からの推測です。小学生以上のゲームでは確かめられていません。
  • 研究の多くは海外の調査で、日本の家庭で同じ結果になるかはわかっていません。

04 家庭で今日からできることゲームをすんなり終わらせるには何をする?

取り上げる前に、時間を子どもと決め直し、終わりを区切りで約束します。決めたことは紙に書き、ごほうびや罰には使わないのがコツです。

1

時間は子どもと話して決め、理由を伝える

「宿題と寝る時間を守るために、平日は○分にしたい」と理由を先に言い、子どもの希望も聞きます。押しつけと感じる伝え方は、問題の多さと関連していました。

目安 小学生以上・話し合い10分

2

終わりは「時計」より「区切り」で約束する

「8時まで」より「この試合が終わったら」「このステージまで」と、ゲームの区切りで終わりを決めます。始める前に約束しておくと、途中で止めるより揉めにくくなります。

目安 毎回・始める前に一言

3

決めたルールを紙に書いて貼る

2025年度の調査では、高校生の「ルールがある」は44.3%で、保護者の58.3%より低めでした。口約束はずれやすいので、時間と終わり方を紙に書いて見える所に置きます。

目安 全年齢・5分

4

ゲームをごほうびや罰に使わない

「お手伝いしたら30分」「言うことを聞かないから没収」という使い方は、幼児の調査で画面時間が長い関連がありました。約束を守れなかったときは、次の日の時間を一緒に見直します。

目安 全年齢・毎日

終わった直後の声かけは「もっと見たい」を上手に断る声かけの記事、中学生の反発には反抗期とスマホ制限の記事が参考になります。

睡眠や登校に大きな影響が続く、ゲームのことで家族の暮らしが回らないなど心配が続くときは、かかりつけの小児科や自治体の子育て相談窓口に相談してください。

05よくある質問

子どもがゲームをやめないとき、取り上げるのは効果がありますか?

取り上げることだけで問題が減るという研究結果はそろっていません。ベルギーの中高生の調査では、ルールの量より、一方的に押しつける伝え方の家庭で、問題のあるゲームの使い方が多い関連がありました。取り上げる前に、時間と終わり方を子どもと決め直すのが先です。

ゲームの時間は1日何時間までがいいですか?

すべての子に当てはまる上限は、研究では決まっていません。10〜15歳の研究では、1日3時間を超えると心の調子の指標がやや悪い関連があり、日本の調査でも時間が長いほど「やめられない」と答える人が多くなっていました。平日と休日に分けて、家庭で目安を決めるのが現実的です。

ゲームをやめさせると怒るのは、ゲーム障害ですか?

怒ることだけでは判断できません。WHOはゲーム障害を、ゲームをコントロールできない状態で、家庭・学校などの生活に大きな支障が出て、通常12か月以上続くものと説明しています。学校や睡眠に大きな影響が続くときは、かかりつけの小児科や自治体の子育て相談窓口に相談してください。

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出典

  1. Nielsen, P., Favez, N., Liddle, H., & Rigter, H. (2019). Linking parental mediation practices to adolescents' problematic online screen use: A systematic literature review. Journal of Behavioral Addictions, 8(4), 649-663. https://doi.org/10.1556/2006.8.2019.61
  2. Bradt, L., Grosemans, E., De Cock, R., Dupont, B., Vansteenkiste, M., & Soenens, B. (2023). Does parents' perceived style of setting limits to gaming matter? The interplay between profiles of parental mediation and BIS/BAS sensitivity in problematic gaming and online gambling. Journal of Adolescence, 96(3), 580-597. https://doi.org/10.1002/jad.12271
  3. Tang, L., Darlington, G., Ma, D. W. L., & Haines, J. (2018). Mothers' and fathers' media parenting practices associated with young children's screen-time: a cross-sectional study. BMC Obesity, 5, 37. https://doi.org/10.1186/s40608-018-0214-4
  4. Hiniker, A., Suh, H., Cao, S., & Kientz, J. A. (2016). Screen Time Tantrums: How Families Manage Screen Media Experiences for Toddlers and Preschoolers. Proceedings of CHI 2016, 648-660. https://doi.org/10.1145/2858036.2858278
  5. Przybylski, A. K. (2014). Electronic gaming and psychosocial adjustment. Pediatrics, 134(3), e716-e722. https://doi.org/10.1542/peds.2013-4021
  6. World Health Organization. Frequently asked questions: Gaming disorder. https://www.who.int/standards/classifications/frequently-asked-questions/gaming-disorder
  7. 国立病院機構久里浜医療センター (2019). ネット・ゲーム使用と生活習慣についてのアンケート結果(概要). https://www.ncasa-japan.jp/pdf/document15.pdf
  8. こども家庭庁 (2026). 令和7年度 青少年のインターネット利用環境実態調査 調査結果(概要). https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/9a55b57d-cd9d-4cf6-8ed4-3da8efa12d63/67f41585/20260327_policies_youth-kankyou_internet_research_results-etc_21.pdf