子どものスマホ・動画は何時間まで?年齢別の目安をWHOと研究で整理

子どものスマホや動画は何時間までなら大丈夫なのか。WHOは、2〜4歳は1日1時間まで、1歳以下は見せないことを勧めています。小学生以上には決まった時間の目安はなく、研究からは「寝る前に使わない」ことが特に大切だとわかっています。
3行でわかる
- WHOの目安は、1歳以下はなし、2〜4歳は1日1時間まで(少ないほどよい)です。
- 2〜3歳で画面を見る時間が長いほど、その後の発達検査の点数が低い傾向がありました。
- 小学生〜高校生では、67研究のうち90%で、画面時間と睡眠の悪化に関連がありました。
01結論から言うと
2〜4歳は1日1時間まで、1歳以下は見せないのがWHOの目安です。小学生以上は時間を決めることに加えて、寝る前1時間は使わないことを優先しましょう。
この目安は、WHOが2019年に出した、5歳未満の子どもの運動・座りっぱなし・睡眠の指針にあるものです[1]。
米国小児科学会も、時間の長さだけでなく、親子で一緒に見ることや、外遊びなどほかの大切な活動の時間を確保することを重視しています[2]。
02研究とデータでわかっていること
幼い時期の画面時間の長さは、発達検査の点数の低さと関連していました。小学生以上では、画面時間が長いほど寝る時間が短く遅くなる傾向が、ほとんどの研究で一致しています。
Madiganら(2019) [3]
2歳と3歳のときに画面を見る時間が長かった子ほど、その後の発達検査の点数が低い傾向がありました。
対象: カナダの親子2,441組を、子どもが2歳・3歳・5歳になるまで追った研究 / 限界: 画面時間は親の回答で、発達の遅れを診断したものではありません。
Hale・Guan(2015) [4]
小学生から高校生を対象にした67研究のうち90%で、画面時間が長いほど睡眠が短く、寝る時刻が遅くなる関連がありました。
対象: 1999〜2014年に発表された67研究のまとめ / 限界: 関連を見た研究が中心で、画面が原因と確かめられたわけではありません。
03まだわかっていないこと
小学生以上に何時間までなら安全か、という線はまだ決まっていません。何を見るか(学習・会話・動画)による違いも、研究が足りていません。
- 小学生以上の、1日の画面時間の上限(WHOの目安は5歳未満のみ)
- 動画・ゲーム・ビデオ通話・学習アプリなど、使い方ごとの影響の違い
- AIとの会話など、新しい使い方の影響
04家庭で今日からできること
時間を決める、寝る前は使わない、親子で一緒に見る。この3つが研究と公的な指針から見た基本です。
年齢に合わせて1日の時間を決める
2〜4歳は1日1時間までを目安にします。1歳以下はビデオ通話など必要なとき以外は見せません。
目安 2〜4歳・1日1時間まで
寝る1時間前には画面をしまう
スマホやタブレットは寝室に持ち込まず、決まった場所で充電する習慣にします。
目安 全年齢・毎晩
見るときは親子で一緒に見る
「いま何が起きた?」と話しかけながら見ると、ただ見せるより会話が生まれます。
目安 幼児〜
家族のメディアルールを書き出す
使う時間・場所・使わない場面(食事中など)を家族で決めて貼っておきます。
目安 15分・年1回見直し
05よくある質問
2歳の子に1日1時間以上動画を見せてしまったら、もう遅い?
遅くはありません。研究が示しているのは毎日の積み重ねの傾向です。今日から時間を少しずつ減らし、外遊びや読み聞かせの時間を増やしていけば十分です。
小学生のスマホは1日何時間までが目安?
WHOなどの公的な時間の目安は5歳未満向けで、小学生以上の決まった時間はありません。研究からは、時間より寝る前に使わないことと、睡眠時間を確保することが大切だとわかっています。
ビデオ通話も画面時間に入るの?
WHOの目安が問題にしているのは、座ったまま動画やゲームを見続ける時間です。祖父母とのビデオ通話のように会話のやりとりがある使い方は、ただ動画を見る時間とは分けて考えてよいでしょう。
出典
- World Health Organization (2019). To grow up healthy, children need to sit less and play more. https://www.who.int/news/item/24-04-2019-to-grow-up-healthy-children-need-to-sit-less-and-play-more
- Council on Communications and Media, American Academy of Pediatrics (2016). Media and Young Minds. Pediatrics. https://doi.org/10.1542/peds.2016-2591
- Madigan, S., Browne, D., Racine, N., Mori, C., & Tough, S. (2019). Association Between Screen Time and Children's Performance on a Developmental Screening Test. JAMA Pediatrics. https://doi.org/10.1001/jamapediatrics.2018.5056
- Hale, L., & Guan, S. (2015). Screen time and sleep among school-aged children and adolescents: a systematic literature review. Sleep Medicine Reviews. https://doi.org/10.1016/j.smrv.2014.07.007