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子どものサイバーいじめ、親はどう気づく?対策は研究でわかっていること

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わかっている度 ★★☆ 中研究3本を整理
A backlit laptop computer keyboard. Most fingers are on the "home" keys for touch-typing; the 'U' key is being pressed.
Photo: Colin / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons
AIによる調査公開された研究と公的機関のデータ・指針をAIが調べて整理しました(商品・教材の紹介はしていません。出典は末尾)。

SNSやゲームのチャットでのトラブルは、親から見えにくいのが悩みどころです。子どもがサイバーいじめに巻き込まれていないか、どう気づけばいいのか。研究では、気づくための決まったサインよりも、日頃からの関わり方の違いが被害や加害との関連として示されています。

3行でわかる

  1. サイバーいじめの被害経験がある18歳未満の子どもの割合は、63件の研究をまとめたレビューで14〜58%とばらつきがありました(2021年)。
  2. 子どもの話を聞きながら一緒に考える関わり方は、いじめの加害との関連が弱く、一方的に管理・制限する関わりでは関連がはっきりしなかったと、イタリアの高校生571人の調査でわかっています(2019年)。
  3. ネットの使い方を具体的に教える関わりは、サイバーいじめ被害後の落ち込みを和らげる関連があり、特に中学生で効果が大きいという米国の調査があります(2024年)。

01結論から言うと

サイバーいじめは子どもから話しにくく、親からは見えにくい問題です。一方的に制限するより、日頃から話しやすい関係を作り、使い方を一緒に考える関わりが、研究で良い関連を示しています。

「うちの子は大丈夫」と思っていても、被害・加害いずれも珍しいことではないと研究は示しています。特別な家庭だけの問題ではありません。

また、気づくための決まったサインを直接調べた研究は、今回の調査では見当たりませんでした。ネットを避けるようになった、元気がないといった変化があれば、まず話を聞く機会を作ることが勧められます。

02研究とデータでわかっていること

サイバーいじめの被害・加害は研究によって数値に幅がありますが、珍しいことではなく、親の関わり方によって加害や被害後の影響に違いが見られます。

14〜58%18歳未満を対象にした63研究での、サイバーいじめ被害経験の割合の幅(2021年)
6〜46%同じレビューでの、サイバーいじめ加害経験の割合の幅(2021年)

Zhuら(2021)系統的レビュー[1]

2015〜2019年に発表された論文を対象に、18歳未満の子ども・思春期世代を扱った63件の研究をまとめたレビューです。サイバーいじめの被害経験がある割合は研究によって14.0〜57.5%、加害経験がある割合は6.0〜46.3%と幅がありました。保護要因として、開かれたコミュニケーションや、監督と支援のバランスが取れた親子関係が挙げられています。

対象: 18歳未満を扱った63研究(高所得国が中心) / 限界: 全国代表的なデータは少なく、研究ごとに「いじめ」の定義や調査期間が異なるため、数値の幅が大きくなっています。

Bartoloら(2019)[2]

イタリアの高校生571人(14〜20歳)を対象にした研究です。親が子どもの自発的な話から状況を把握している「協調的な関わり」は、サイバーいじめの加害行動の少なさと関連していました。一方、親が一方的に管理・質問する「統制的な関わり」は、加害行動との間にはっきりした関連が見られませんでした。

対象: イタリアの高校生571人(平均15.81歳) / 限界: ある時点だけを調べた調査で、自己申告データのみに基づいています。

Wright(2024)[3]

米国の小学生・中学生・高校生938人を対象にした調査です。ネットの使い方を具体的に教える「教育的な関わり」は、サイバーいじめの被害やその場を見た経験と落ち込みとの関連を和らげており、特に中学生でその効果が大きいという結果でした。一方、一方的に利用を制限する関わりは、この関連をむしろ強める方向に働きました。

対象: 米国中西部の児童・生徒938人(小学生〜高校生) / 限界: 1つの学区の学校に限られ、ある時点だけを調べた調査のため、時間の経過による因果関係までは確認できません。

03まだわかっていないこと

どんな関わりが加害を防ぎ、どんな関わりが被害からの回復を助けるかは、研究によって結果が分かれている部分があります。

  • 制限的な関わりは、被害後の落ち込みを強める関連が報告された研究がある一方、加害行動との関連ははっきり示されなかった研究もあり、「制限」の効果は一様ではありません。
  • 親が子どもの異変に気づくための具体的なサインを直接調べた研究は、今回の調査では見つかりませんでした。
  • 紹介した研究は欧米が中心で、LINEやゲーム内チャットなど日本の子どもに身近なサービスでの実態にそのまま当てはまるかは分かっていません。

04家庭で今日からできること

日頃からネットの話を否定せずに聞き、使い方を一緒に考える関わりが、研究の傾向と合っています。

1

日頃からネットやゲームの話を否定せずに聞く

「それ何のゲーム?」「誰と話してるの?」と、咎めるのではなく興味を持って聞く機会を増やします。

目安 すべての年齢

2

ルールを一方的に決めず、使い方を一緒に話し合う

「何時まで」だけでなく「困ったときはどうする」まで、子どもの意見を聞きながら一緒に決めます。

目安 小学生〜

3

様子の変化に気づいたら、まず話を聞く

ネットを急に避ける、元気がない、スマホを見て動揺するなどの変化があれば、問い詰めずに話を聞く時間を作ります。

目安 すべての年齢

4

深刻な場合は学校や相談窓口に相談する

繰り返しの被害や深刻な内容がある場合は、学校のほか自治体の子育て相談窓口、警察のサイバー犯罪相談窓口にも相談できます。

目安 気になったとき

05よくある質問

子どもがサイバーいじめに遭っているか、どう気づけますか?

気づくための具体的なサインを直接示した研究は今回見当たりませんでしたが、ネットを避けるようになった、元気がないなどの変化に気づいたら、まず話を聞くことが勧められます。日頃から話しやすい関係を作ることも助けになる可能性があります。

ネットの利用を厳しく制限したほうがいいですか?

研究では、頭ごなしに制限する関わりはいじめの加害との関連がはっきり示されない一方、被害を受けたあとの落ち込みを強める関連も報告されています。制限よりも、使い方を一緒に考える関わりのほうが良い関連を示しています。

学校以外に相談できる窓口はありますか?

深刻な内容や繰り返しの被害がある場合は、学校のほかに自治体の子育て相談窓口や、警察のサイバー犯罪相談窓口にも相談できます。

出典

  1. Zhu, C., Huang, S., Evans, R., & Zhang, W. (2021). Cyberbullying Among Adolescents and Children: A Comprehensive Review of the Global Situation, Risk Factors, and Preventive Measures. Frontiers in Public Health, 9, 634909. https://doi.org/10.3389/fpubh.2021.634909
  2. Bartolo, M. G., Palermiti, A. L., Servidio, R., Musso, P., & Costabile, A. (2019). Mediating Processes in the Relations of Parental Monitoring and School Climate With Cyberbullying: The Role of Moral Disengagement. Europe's Journal of Psychology, 15(3), 613-630. https://doi.org/10.5964/ejop.v15i3.1742
  3. Wright, M. F. (2024). The Role of Parental Mediation and Age in the Associations between Cyberbullying Victimization and Bystanding and Children's and Adolescents' Depression. Children, 11(7), 777. https://doi.org/10.3390/children11070777